ペットショップの売れ残りってどうなるの?真実を解説
「ペットショップの売れ残りはどうなるの?」と気になったことはありませんか?
「売れ残ったら殺処分される」という噂もありますが、実は誤解です。
多くの記事やYouTubeでその実態が解説されていますが、どれもは平成の頃の情報ばかり・・・。
現在は、法律も世間の目も、実際の殺処分数も大きく変わりました。
本記事では、ペットショップの店長をしていた私が、令和で起こっている課題の数々を解説します。
訳がある子犬・子猫の里親募集中はこちら
ペットの最後のおうちでは、ハンデのある子犬・子猫を、ブリーダーが直接ご家族様へ譲渡しています。
ブリーダーが直接引き渡しを行うことで、
里親さんにはこれらが提供できるようになります。
✔ 病歴・治療歴
✔ 性格や癖、特徴、好きな遊び
✔ ブリーダーの飼育環境
✔ 生まれた子供たちとそのお迎えした家族(SNSで繋がることもできます)
✔ 正確な誕生日
✔ お迎え後の相談
先天性 口唇口蓋裂のトイプードルを迎えた里親様
ハンデのある子犬を見放さず、夜間も授乳を続けたとお聞きしました。このような素敵なブリーダーから迎えることができ、また手術も行って頂き、とても感謝しております。
この度はありがとうございました。
呼吸に異常があるミヌエットを迎えた里親様
「健康診断では異常はないけれど、ガーガーと言うので呼吸に異常があるかも」とブリーダーさんは心配されておられましたが、一過性の症状だったようで、現在はそのような呼吸症状も治りました。
ブリーダーさんのお人柄に惹かれ、また2頭目も迎えさせていただきました。この度は2頭もご縁を頂戴し、ありがとうございました。



目に赤みあり。

ペットショップの「売れ残り」の定義とは?
生後3か月後半から値段が下がる傾向にありますが、 売れ残りの定義は明確に決まっていません。
一般的に「生後4~6か月頃を過ぎたの犬猫」と捉えられがちですが、 実は一番家族が見つかりやすい時期でもあります!意外でしょうか?
子犬・子猫に幼さを求めるご家族様がとっても多い・・・というのはイメージだけで、実際にはほとんどいらっしゃいません。ペットショップに来店し、「この子と家族になりたい」と感じた子犬・子猫を迎えるご縁重視の方のほうが多いのです。
幼すぎると不安に感じるご家族様も多いですね。

「売れ残り=殺処分」はウソ!
なにより「売れ残った子は殺処分される」というのは誤解です。
理由①:時代が変わった
昔は犬猫の価格がとても安く、流通も今ほど整備されていなかったため、不幸なケースがあったかもしれません。
でも今は違います。
・動物愛護の意識が高まり、法律も改正
・ワンちゃん・猫ちゃんの価格が上昇し、より大切に扱われるように(ペットショップがブリーダーから購入する価格は十数万円もします。高いんですよ。)
・ブリーダーもペットショップも、命を預かる責任をより強く意識する時代に
だからこそ、「売れ残ったら処分される」なんてことはありません。
理由②:どの子も大切に育てられている
ペットショップでお世話されているワンちゃん・猫ちゃんには、ご飯を食べる姿や寝顔を見守るスタッフさんがいます。
「この子がぴったりの家族と出会えますように」
そんな願いを込めて、毎日お世話をしているのです。
それに、ペットショップは犬猫を「モノ」ではなく、「命」として扱っています。
売れなかったからといって処分するような経営では、そもそも成り立ちません。
理由③:生体価格が値下がりしても、利益がでる仕組みがある
「売れ残ったら安くなって、ごはんだけあげ続けて赤字になってしまう。」
と思っている方も多いでしょう。
しかし、多くのショップは、犬猫に対する生体価格だけでなく、オプション等で利益を得ています。この利益がとても大きく、赤字になることはあまりありません。
・生体保証:5~30万円(もし病気が見つかった場合や死亡した時に、ペットショップが保証してくれる期間が延長されます。)
・ペット保険加入:手数料金 年間1.5万円(通院のための保険。ペットショップに手数料金が入ります。)
・医療項目:6万円~12万円(ワクチンやマイクロチップ、駆虫薬、健康診断などの既に実施している内容で、なんと必ず必要です!)
・・・他にも、しつけサポートやグッズ、系列店の病院での治療の案内など多数あり。
つまりは、生体価格が下がっても利益が出る仕組みになっています。
こうしたサービスで利益を得られるため、生体価格が下がってもビジネスとして成立する仕組みになっています。
そのため、「売れ残ったら利益が出ないから、処分」ではなく、「時間をかけても家族を見つける」という選択ができるのです!
例:生体価格8万円の子犬の場合、医療項目が最低でも別途10万円程度は必要です。
つまり、18万円が最低価格なのです。
「安い価格では、安易にお迎えされてしまうのでは・・・」と心配する心優しい方もいらっしゃいますが、安易に迎えられる金額ではないことはお分かりいただけますでしょうか。
※ちなみに、「ブリーダーに返す」こともほぼありません。
売れ残ったからブリーダーに返す、というのはあまりにもペットショップに有利すぎる返品(犬猫)制度です。
ブリーダーは飼育頭数の上限があり、他の犬猫への感染リスクも考えると、 ペットショップにいた子を戻すのは現実的ではありません。
病気になった犬・猫はどうなる? 里親募集の実態
それでは、病気になった犬・猫はどうなるのでしょう?
風邪などの軽度な病気ではなく、重い先天性疾患などの病気が見つかった場合。
ここが一番の問題です。


目に赤みあり。

ペットショップで病気が見つかった場合
ペットショップ側が治療を行い、ある程度回復した後にペットショップで里親募集されます。
回復しない子でも、治療を続けます。
現在は里親募集を行っているペットショップも多いですね。
ブリーダーの元で病気が判明した場合
ブリーダーが治療を行い、その後ブリーダーが里親募集をし家族を見つけることがあります。
しかし、残念ながら自力で里親様を見つけることができるブリーダーは少ないのです。
そのため、一般的にはブリーダーはハンデのある子犬・子猫もペットオークションにお願いします。
ペットオークションには、ペットショップが買い付けにくるイメージがあるかと思います。
しかし、動物愛護団体も来られます。この動物愛護団体がオークション側に無料~2万円程度お支払いし引き取り、その後治療を行った後、里親募集を行っています。
【ペットショップには並べない子】【ブリーダー飼育放棄】などの里親募集を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような子たちは、一般的にペットオークションから引き取っています。
ペットオークションと動物愛護団体は密に連絡をとることもありますよ。
このオークション経由での里親募集が一般的ですが、
・移動によるストレス
・適切な治療を受けるまでの時間がかかる
・治療が必要なのに、適正な医療を施せる時間的余裕と金銭的余裕がない
・ボランティアの方が多く、病気や風邪に気付けぬままお引渡しが行われてしまう
などが問題が重なり、流通過程で命を落とすリスクが高くなり、また里親さんとトラブルになるケースが多いのです。
解決策:ブリーダーが直接里親募集を行う仕組みを
私たちは、この「流通死」や「トラブル」を減らすため、 優良ブリーダーが直接里親さんとつながる仕組みを作りました。
ペットオークションを介さず、 ブリーダーがしっかり治療された子 および健康管理が徹底された子 を、 適切な仕組みで里親に迎えてもらうことができます。
水頭症のチワワを迎えた里親様
先天性障害でも加入できるペット保険をご用意いただき、とても感謝しております。1週間ほどで我が家にも慣れたようで、元気に走り回っています。
FIPから復活したミヌエット迎えた里親様
過去の病気が理由でなかなか家族が見つからないのであれば・・・と思い、里親募集に応募しました。ブリーダー様が真剣に治療を行ってくれたことが伝わりました。現在は何事もなく、懐っこくとてもかわいいです。この子を大切に育てていきます。
私たちは、ペット業界のあらゆる側面からペット業界をクリアにするために、優良ブリーダーと直接つながれる仕組みを提供しています。
