高齢社会に伴い、成犬を求める声は多くなりました。
しかし、成犬を飼いたいと思っても、「どこから迎えられる?」「なついてくれる?」「留守番できる?」「性格は合うかな?」と、不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
成犬は、すでに性格や生活習慣ができあがっているからこそ、「どこで育ってきたか」によって暮らしやすさが大きく変わります。
「野良経験」「一般家庭」「ペットショップ」「ブリーダー」など様々な背景があり、生活が馴染むまでのメリット・デメリットも多種多様です。
本記事では、
- 成犬はどこから迎れるか
- 成犬を飼うメリット・デメリット
- 後悔しない確認ポイント
- トライアル制度の重要性
について、初めて成犬を迎える方にも分かりやすく解説します。
「私たちの生活に馴染むか不安」
→トライアル制度がある成犬の里親募集情報はこちら
どんな成犬を迎える?
成犬と言っても、育ってきた背景は様々です。「野良経験」「一般家庭」「ペットショップ」「ブリーダー」の4つに分けて、しつけのしやすさや、慣れやすさ、懐っこさなどを解説します。
野良を経験した成犬
野良だった過去をもつ成犬は、人との信頼関係はイチから築かなければならないでしょう。目を合わせなかった成犬が、自分から寄ってくるようになるまで時間はかかります。
もしかしたら一生慣れてくれないという可能性も考慮にいれましょう。人との関わり方が分からず、慎重な性格の子が多いのです。
人間社会での暮らしのルール(リードで歩く・インターホン音に慣れる)を教える必要もあります。
メリット
雑種の野良犬は体が丈夫・信頼関係を築いていく変化の喜びを感じやすい
デメリット
家庭犬として慣れるまで時間がかかる
家庭経験のある成犬
迷子や飼育放棄を経験した成犬は、家庭経験があります。インターホンの音も知っています。そのため人と暮らす安心感を取り戻せる成犬も多いです。もともと人懐っこい成犬もいるため、比較的お迎えしやすいでしょうね。
しかし、これまでの習慣が染み付いています。吠えたら欲求が通っていた、寝る時はだれかと一緒じゃないと吠えるなど、新しい家庭とのズレが出ることがあります。
また、飼育放棄の理由が犬側の場合もあり、咬み、強い吠え、相性問題、医療費など、現実的な理由が背景にあることもあります。
「ゼロから育てる」というより、「前の人生を引き継ぐ」感覚に近いですね。
メリット
トイレ、散歩、留守番、人との暮らしなどを経験済みのため、新生活をはじめやすい
デメリット
前家庭の習慣が残っている・飼育放棄理由が犬側の場合もある
ペットショップにいる成犬
ショーケースが主な生活場所だったこともあり、トイレ、散歩、留守番などの経験不足は感じるかもしれません。生活練習はこれからでしょう。散歩を怖がる、歩きたくない、家が大きくて怖がる(視界が広い)、というケースはよくあります。
しかし、多くの人と接してきた背景もあり、人に慣れていないということは少ないでしょう。また、ワクチン、マイクロチップ、健康診断、血統などが整理され安心してお迎えできます。
メリット
健康情報や血統が把握できる・人に慣れてる
デメリット
車や自転車にパニックになりやすい・しつけはゼロから・費用が高い
ブリーダーの元にいた成犬(引退犬)

ブリーダーのもとには、ペットショップにいる子犬たちの母犬・父犬がいます。近年は法改正により、繁殖を引退した犬を一般家庭へ譲渡するケースが増えています。
この子たちはどんな環境で育ってきたかによって、性格や暮らしやすさが大きく変わります。
人との関わりを大切にされてきた成犬は、人や他犬にも慣れている、散歩経験があるなど、家庭にもなじみやすい傾向があります。
一方で、人との接触が少なかった成犬は、家庭生活や散歩をほとんど経験しておらず、音や環境変化に強い不安を感じる場合もあります。
また、繁殖犬ならではの特徴として、寝床とトイレを分ける感覚が育っていないことや、父犬はマーキングをすることがあります。
メリット
健康管理を受けてきた成犬が多い・人や犬との生活に慣れている・穏やかな性格の子が多い
デメリット
マーキングをすることがある・トイレを覚えてもらう場合がある
ただし、同じ「引退犬」でも、どこから迎えるかによって分かる情報量には差があります。
保護団体を通して譲渡される場合、保護後の様子は分かっても、子犬時代からの性格変化や細かな生活歴までは把握できないこともあります。
一方、ブリーダーから直接譲渡される場合は、生まれた時からその成犬を見てきた人から、正確な誕生日、病歴、好きな遊び、苦手なこと、食事の好み、他の犬との関わり方まで詳しく聞けるのが大きなメリットです。
なにより保護犬ではないため懐っこい子が多く、ワンちゃん初心者さんや、多頭飼育をしている方でも安心して迎えることができます。

トライアル制度を利用しよう
成犬はすでに性格や生活習慣ができあがっているため、「思っていた暮らしと違った」が起こりやすい存在です。
だからこそ、成犬を迎える時には「トライアル制度」がとても重要な役割を果たします。成犬の里親募集には、2週間程度のトライアルが整備されていることがあります。
留守番の様子や先住犬との相性、生活リズムが合うかなど、本当の相性は暮らしてみないと分からない部分も多いもの。
成犬との暮らしを成功させるためにも、トライアル制度はぜひ積極的に利用しましょう。
ペットの最後のおうちでは、ブリーダーが里親募集をしています。そして、成犬の里親募集にはトライアル制度を設けています。
最後に 迎える前に確認すべきこと
成犬は、性格や人懐っこさより、「苦手なこと」を確認すると暮らしやすさが分かります。特に、留守番・散歩・他の犬・子どもへの反応は要チェック。
また、「トイレできる?」より、「どんな環境で覚えてきたか」を聞くのがポイントです。
店頭や初対面だけでは本来の姿が見えないので、静かな場所での様子も確認できると安心です。
check
・留守番はどれくらいできるか?
・散歩経験があるか?
・他の犬や猫との相性は?
・子どもや男性など、苦手な人がいないか?
・トイレは「場所」で覚えているか「環境」で覚えているか?
・ケージやクレートで落ち着けるか?
・食べ物への執着はあるか?
・掃除機・車・インターホンなどの音への怖がり具合は?
・どんな理由で手放されたのか?
